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第786話 〜2002/6/26〜

■ようかいけむり

 私の記憶の中では、「おばけけむり」だと思っていたが、現物を見て「ようかいけむり」というのが正しかったことを確認した。ボキャブラリーが増えるにつれ、細部において記憶が曖昧になってしまう例である。ということは芸能人の名前なんかを適当に(あるときはとんでもなく)記憶してしまうオヤジのように「いい加減記憶」層への仲間入りも近いのか?。頭を振って否定する。記憶に依存するところが大きいこの秀コラム。そう易々といい加減記憶層に足を踏み入れるわけにはいかない。そしてそれまでに記憶を掘り起こし、出来るだけ多くのことを書き記しておかねばならない。

 肝心の「ようかいけむり」は当時駄菓子屋で1枚10円で売られていた。袋から取り出すと、そこにはおどろおどろしい、「ようかいけむり」のネーミングの由縁であろう、妖怪の絵が書かれている。その紙の裏面に貼られているフィルムを剥がし、紙に親指と人差し指を擦りつける。その後、べたべたしたこの両指をくっつけては放す動作を高速に繰り返す。すると、その指から煙(らしく見える?もの)が出て来る。火のないところに煙は立たぬ。要は煙のように見えるゴミでしかない。成分は松脂か何かであろう。

 煙の出が悪くなると、またフィルムを剥がして紙に指を擦りつける。ただそれだけの遊び。遊んだ後は指が真っ黒になっている。そのべたべた感で余計にゴミまで吸い寄せているのか、それとも最初っから手が汚れていたのか。こんな子供騙しの玩具をよくもまあ、昔は買ったものだ。そして今も懐かしさのせいで食指が動いてしまった。

 今私の手許に「ようかいけむり」(未使用)がある。今でも生産、販売は続けられていたのだ。値段は120円。「高くなったな〜」と思いながら買い求めたら、そのビニール袋の中には5枚入っていた。1枚は息子にあげた。そもそも買い求めたのは誰かに「あったら買って来てくれ」と頼まれていたからだ。しかし、それが誰に頼まれたのか思い出せない。「やばい!、記憶障害か?」。というわけで、ちゃんと買ってあるので、私に購入を依頼していた人は連絡をして欲しい。本人限定。偽者、便乗お断り(けど、面白いのでちょっとは期待)。

(秀)


第787話 〜2002/6/27〜

■くじ

 駄菓子屋がらみの話を書きながら、駄菓子屋には実に多くの「当てもの」があったことを思い出した。駄菓子屋の店先に並んでいる半分以上が何らかのくじが付いた当てものだったような気がする。モロッコのヨーグルトにフィリックスやマルカワのガム、きなこ棒にホームランバーアイス。etc...etc...。メジャー菓子の森永チョコボールもある意味当てものと言えるだろう。

 くじには何種類かのスタイルがあり、切手大ぐらいに切り離され、貼り合わせられている紙を剥がして中に書いてある当落をみる。これがまあ、基本形だろう。また、細長い長方形の紙がまとめてあって、それから一枚紙を引っ張って抜くのもあった。それ以外にも食べ物のくじでは、その食べ物自体がくじになっている例もあった。丸いガムがそうで、色で当落を区別していた。

 一方で、今となって思い出すと相当に困ってしまうようなくじもあった。舐めるくじである。お金を払って緑色の紙を引き、それを舐める。すると紙に文字が現れる仕掛がしてある。御腹を壊したかどうだか覚えていないが、かなり不衛生な話だ。それ以上に、子供達が舐めた唾液いっぱいのそのくじを受け取り、手を洗うことなく、その手で煎餅を渡してくれる、おばちゃんの不衛生さ。唾液いっぱいのそのくじを嫌な顔一つしないおばちゃんのプロ根性(無神経さ)に騙されていたのだろう。何の疑問も感じず、これまた汚れた手でそれを受け取り、おいしくほおばったものだ。

(秀)


第788話 〜2002/6/28〜

■ピーク

 懐かしい話の回は、「ある、ある」、「そうだった、自分も」というのが正しい楽しみ方だろう。一方もし、自分には分からない、年代的なズレや地方の違いで共通点を見出せない時も、まあ、「そうだったんだ。ふ〜ん」、ぐらいは楽しんでいただけるとうれしい。そして今回は「そうだった」と肯く人がおそらく誰もいないだろうレアなネタをご披露したい。

 多分、25年程前になると思う。当時、「少年ビッグコミック」(創刊時は「マンガくん」というタイトルだった)という雑誌があって、その中で「ピーク」というおもちゃの作り方が図入りで紹介されていた。そのピークが何物であるかを文字で説明するには、その外観などを説明するよりも、その作り方を説明した方が分かりやすいと思うので以下に示す。

 [用意するもの]
・ジュース、ビール等の空きアルミ缶 1つ

 [工具]
・缶切り
・はさみ(アルミ缶が切れるもの

 [作り方]
1.アルミ缶の飲み口部分を缶切りで丸く切り落とす。
  切り口のギザギザが大切なため、この切り口はそのまま。
2.アルミ缶を上(飲み口の方)から10センチくらいのところで切断する。
3.切断した上部分側の下の部分に1センチ幅ぐらいの等間隔で、
  高さ1センチほどの切り込みを円周全体に入れる。
4.3.で作った切り込みを缶の内側にきちんと折り曲げる。

 以上でできあがり。できたこのピークは投げて遊ぶ。飲み口だった方が前である。手に持ち、上からボールを投げるような要領でだが、出来るだけ前方に平行に突き出すような形で、右(左利きの人は左)に回転を掛けながら放り出す。うまく回転が加えられるようになると、数十メートル飛ぶと、その本には紹介されていた。

 当時はまだアルミ缶が珍しく、キリンレモンと三矢サイダー、しかも250cc入りの細い缶ぐらいしかなかった。早速、2、3個作って学校に持って行ったが、案の定流行らなかった。あいざき進也が「ピーク」という新曲に絡めて、このピークのブームを仕掛けようとしているとその本では紹介されたが、そのことはもちろん、ピーク自身も世間には受入れられなかった。既にあいざき進也もピークを過ぎた後だったしね。

(秀)


第789話 〜2002/7/1〜

■ワールドカップ終了

 どうやらワールドカップも無事、その幕を降ろすことができた。当初は様々な準備不足を指摘する声も挙がっていたが、いざふたを開けてみると、何ならあっという間の1ヶ月であった。テロやフーリガンが暴れることもなく、はたまた通勤途中の私が外国人サポータに呼び止められ、おどおどすることもなく、まずはご同慶である。

 一方で、反省すべき点もある。まずは空席問題。それに伴う、観光客減少問題。当初はマスコミなどでも取り上げられていたが、未発売分を販売し始めたあたりから報道のトーンが急にダウンした。しかし、最初の段取りがうまくいっていなかったことに関する決着は未だついていない。それと、今回スタジアムを作った所の維持費はどうなるのだろう。スタジアムの建設や周辺道路の整備を受注した建設会社は儲かったにしても、その出所やこれからこれらを維持していく費用を考えると、「経済効果」などと能天気なことは言っていられない。今度は地元住民などがこの穴埋めのための税金を毟り取られていくことになろう。

 まあ、日本代表の結果については個々いろいろの感想をお持ちであろうが、前回までの結果に比較すると、飛躍的な伸びを示しているのは確かだ。共催の韓国が4位まで進んだがために、余計に欲が出て、日本チームの結果を不満に思っている部分も無きにしも非ず。日本が決勝トーナメントで負けた後にマスコミは「日本が負けた分、共催国の韓国にがんばってもらいたいですね」、などとこぞって韓国を応援し、また日本国内の韓国サポータや韓国での応援振りを取り上げて盛んに放送していたが、あれはきっと「やらせ」だったと思う。

 昨晩、「電波少年」を見ながら思い出した。教科書問題や靖国神社参拝問題がワールドカップ共催に悪影響を与えたとして、それを払拭し、日韓友好のために矢部太郎の「韓国人を笑わせに行こう」というコーナーがあった。お笑いイベントは成功に終わったが、肝心のワールドカップに絡めた彼の企画が用意されなかったのは何故だろう?。それとも、現在編集中とかで、そのうち放送されるのだろうか?。次の日本代表チーム監督よりもこちらの方が私には気になる。

(秀)


第790話 〜2002/7/2〜

■最終回ウィーク

 別に今週でこの秀コラムをやめてしまおう、という話ではない。ドラマの最終回の話である。今回はワールドカップの影響で、本来なら6月一杯で最終回を迎えるはずが、いくつかはまだ今週1回の放送を残している。先日コラムで取り上げたドラマは、とりあえず、ビデオに録るなどして見続けている。しかし、うまくストーリーが連続して最終回まで見たものはほんの数本でしかない。見ていないビデオがまた山と詰まれている。そして、回を前後して見てしまったものもある。

 これまでの観察によると、ドラマの大きなヤマ場は最終回よりもその前の回にあることが多い。あるいは、最終回のための大きな仕掛けがこの回にある。まさに「起承転結」の「転」の部分にあたる。それなのに、最終回の前の回を見逃して、最終回を先に見てしまうと、やはり気持ちが悪い。「ヨイショの男」ではいきなり彼らが勤めていた「あけぼの保険」が倒産してしまっていた。どういういきさつで倒産したのか、最終回では一切触れていない。よって、未だその理由が分からないまま。その前の回のビデオを探し出そうにもこれまた大変。一方、「整形美人」も前の回を見ずに、最終回に至ってしまった。けどこっちはストーリーが読めていたので、それほど不自然な展開ではなかった。

 まったく、同じことの繰り返しである。3ヶ月ごとに心新たに新しいドラマと向き会おうとも、そのドラマが終わる頃には見ていないビデオテープが積もる。そのいくつかはついに諦めるが、残りが増していく分、事態はますます苦しくなる。こんな具合に毎度毎度同じ過ちを繰り返していてはならぬと、ついに先日一念発起して、新兵器を導入するに至った。その話は次回詳しく。

(秀)


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