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第1736話 〜2010/2/2〜

■デジタル930

 まだ当時はデジタル時計が少ない時代だった。9時30分と表示されたデジタル時計を眺めては「ポルシェ930ターボ」を思い浮かべた。何度も何度も。その車の具体像が浮かぶわけではないが、「930」とくると、「ポルシェ930ターボ」と反応してしまう。スーパーカーブームの洗礼を受けた、我ら昭和の少年達は皆がこうなのかは分からないが。

 ポルシェの型番は930だけでなく、当時でも911、914、924、928、934、935なんてのもあったが、それらがデジタル時計で表示されたところで、何の思い入れもない。やはり「930」でないと意味がなく、「930」だけが特別の記号としても意味を持っていた。

 ただそれだけの話。デジタル時計を眺めていたら、ふと思い出した。思い出したがためにこれから先、また癖になって「930」を見たら、ポルシェ930ターボを思い浮かべてしまうのだろうか?。

(秀)


第1737話 〜2010/2/9〜

■進化したコインロッカー

 久しぶりに駅のコインロッカーを利用したら、その進化ぶりに驚いた。都内のJRの駅のコインロッカーだが、Suicaに対応していた。別にコインロッカーの利用料金をSuicaで支払うことができるようになっただけではない。ロッカーの鍵がSuicaになっているのだ。私も以前、同じことを考えていたが、実はもうそれが実現していたのだ。

 まず空いているロッカーに荷物を入れる。その後、扉を閉めると扉の横のレバーを押し下げ、カードリーダー部(カードリーダー部はロッカーのかたまりについて1つ付いている)にSuicaをタッチすれば施錠され、カードリーダー部の横から「ロッカーご利用証明書」が印刷されて出てくる。

 解錠の際は、荷物を預けた際のSuicaをカードリーダー部にタッチすれば扉が開く。それではSuicaを持っていないと利用できないか?、というとそうではない。利用者が任意に暗証番号を入力する仕様になっている。私が考えつくことくらい、他の人も考えついていて、しかも既に実現していたという例だ。

 ただ、便利すぎるのもたまには困ったことになる。いつもならズボンのポケットなりにコインロッカーの鍵が入っているので、物を預けていたことをポケットに手を入れるタイミングなどに思い出す。しかし今回からはそれがないから、コインロッカーに物を預けていたことをうっかり忘れて電車に乗ってしまい、隣の駅から取りに戻るというオチがついてしまった。

(秀)


第1738話 〜2010/2/17〜

■活動写真弁士

 映画がかつて活動写真と呼ばれていた時代の話。もちろん、私も生まれていないが、そんな時代があったことだけは知っている。しかもはじめの頃の作品はモノクロであるのはもちろんだが、音声も含まれていなかった。このため、劇場では弁士と呼ばれる人が生で映像に合わせて台詞やト書き(ナレーション)を喋り、オーケストラボックスやお囃子で生の音楽を合わせていたと聞く。

 さて、神田は神保町にある、らくごカフェ。その名の通り、落語をやっている喫茶店ということだが、夜はテーブルをとっぱらって50人くらいの落語会の会場となる。収容人数的にはやる方も聞く方も丁度いいくらいではないかと思う。そして基本的には落語を聞くところだが、たまには講談なんていうのもやっている。私はこの日、金原亭馬治くんが「文七元結」やるということで駆けつけたら、講談師との二人会だった。

 この日私は生の講談を初めて見て聞いた。そしてこの日のゲストに坂本頼光なる活動写真弁士が迎えられていた。今の時代にそんな芸人がいるのかよ、という感じと、普段はどんな活動をしているのだろうかという興味がわいた。大河内傳次郎主演の無声映画「高田馬場の決闘」のDVDが上映されると、彼はナレーションとセリフをツラツラとしゃべり始めた。上映時間約6分。本来ならフィルムが11巻あったとの事だが、現存するのはこの1巻のみらしい。けど不思議なことにこの1巻の6分間で起承転結、高田馬場の決闘のストーリーが含まれていた。じゃあ、残りの10巻はどんなもんなのだろうか?。

 続けての彼の出し物はオリジナルアニメーションを流しながらの活弁だった。パソコンと言う便利なもののおかげで、趣味でアニメーションを自作し、それを無声映画に見立てて、音をあわせていく。登場人物は芸能人で、森繁久彌に浦辺粂子、花沢徳衛などなど。しかも台詞はモノマネ仕立てになっている。

 ネットで「坂本頼光」と検索してみたら、YouTubeで私が見たもののと別のアニメーションがアップされていた。いずれもブラックジョークに満ち、テレビなどでは公開できないネタばかりだ。なかなか面白い芸だと思ったが、このような理由で彼がブレークし桧舞台に立つことができるかは微妙だ。

(秀)


第1739話 〜2010/2/25〜

■Google日本語入力

 コンピュータの日本語入力処理で最も難しい部分は固有名詞刺のところではないかと思う。基本的に辞書を持ち合わせてそれと照合させていけば良いのだろうが、ただ辞書の容量を増やせば良いという話ではなかろう。候補の文字がより多く表示されるだけだろうから。

 そんなわけで、日本語かな漢変換モジュールの話題であるが、Googleが提供している「Google日本語入力」の変換が、実に気持ち良い。流石はGoogle。検索エンジンで利用者が入力する検索用語をベースに辞書を作っているらしく、人名などの固有名詞にめっぽう強い。

 たとえば、古今亭志ん生、古今亭志ん朝、三遊亭圓朝、金原亭馬生、金原亭馬治、春風亭一之輔、三遊亭時松(噺家の名前ばかりだが)なんて名前が一発で出てくる。ただ、噺家の場合、ごく一部の有名な人を除いて、下の名前だけで名前が正しく変換されることは珍しい。しかし、苗字の部分にあたる亭号から入力していけば、ほぼ正しく変換される。もちろん、例外もあるが。落語のブログなんてやっていると、このあたりが正しく変換されるのはストレスが無くて良い。

 とりあえず、会社で支給されているパソコンも含めて、このGoogle日本語入力をインストールして使っている。これまでMS IMEでユーザ辞書登録していた内容をエクスポートし、Google日本語入力側で取り込み、複数台のパソコンに同じ環境と、快適にキーを叩いている。

 ただ固有名詞も有名人がいる姓ならば、例えば「温水(ぬくみず)」のようなケースは良いが、有名人がいない珍しい苗字、例えるならば、ハンコ売り場の見本ケースに並んでいないような名前は辞書に候補がないことが多く、単漢字で入力しないといけないときがある。それとやや文節長の判断が甘い感じがあるのが、やや残念。まあ、これからの改良に期待したい。

(秀)


第1740話 〜2010/3/11〜

■週末の始まり

 最近の私の週末の朝は市場への買出しから始まる。市場と言っても朝早いわけでなく、土曜日であれば午前中一杯やっているので、のんびりとした休日のスタートとして、妻と末娘と一緒に出かけている。業者は朝早くから買出しに来ているのだろう。私たちが行く頃には一息ついていて、場内もややゆったりとしている。

 その市場には鮮魚、精肉を中心に、業務用の各種素材などを販売している。例えば、定食や弁当に添えるポテトサラダ。これが1キロの袋詰めで売られている。同様に加工済みのスパゲティナポリタンも1キロの袋詰めで売られている。確かに需要はありそうだ。その他には、乾物屋、海苔屋、漬物屋などが複数ある。専売店とあって、品揃えが豊富である。

 我が家はこの市場で肉を中心とした食材を買う。一般店やスーパーよりも価格は安い。量も少量でも販売してくれる。それでも大量に肉がドーンと並んでいる場の雰囲気というか、いつもの買い物の量に比べると多く買ってしまう。例えば、唐揚げ用の鶏肉を1キロとか。

 一通り買い物が済んで家に戻ると、そろそろ昼時であった。この日、市場で買ったコロッケをほおばってみると、懐かしい味がした。朝からスーパーの朝市に駆け込むことに比べると、実に満足感の高い、週末のスタートである。

(秀)


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