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第176話 〜2000/1/7〜

■電子ブロック

 このタイトルで、ある人は感涙にむせぶだろうが、それ以外の人にはちょっと「?」かもしれない。「電子ブロック」とは学研が販売元の小学校高学年を対象にした電子知育玩具である。ブロックの内部に配線とトランジスタやコンデンサなどの電気部品を配し、それらをケースに組み入れることで、ラジオや警報機が簡単にできてしまうというおもちゃである。このような電気細工は一般的に基盤に半田ゴテで電気部品を半田付けして作るものだが、電子ブロックが凄いのは半田ゴテもいらないし、文字通りブロックだから簡単に組み立てたり、くずしたりが繰り返しできるところである。。

 この電子ブロックの広告媒体は学研の「学習」と「科学」だけだったらしい。これらを購読していない自分にこの情報をもたらしてくれたのはこれら2誌を購読し、既に数年前から電子ブロックも持っていた、お大尽な友達だった。私が買ったのは小6のときで、「EX-30」という型式でその名の通り30種類の電子実験ができるという物であった。30種類と言っても似たようなものが結構多く、「ラジオ」なんかトランジスタの数や回路構造が異なったバリエーションがたくさん紹介されていた。価格は確か6,000円ぐらい(資料によると、発売当初は5,400円)だったと記憶している。グレードとしては下から2番目の物でちょっと寂しかった。ただ、親切なことにこのEXシリーズには拡張キットが別売されており、後から上位機種と同等にするために拡張部分だけのブロックなどの部品やマニュアルが数種類用意されていた。当時150種類の実験に対応した、EX-150(同13,000円)相当までの拡張を夢見たりもしたが、そのテンションもいつも間にか萎えてしまっていた。そして、どこに行ったのか(おそらく捨てた)、大事にしていたはずの電子ブロックは我が家から消えていた。

 インターネットというのは本当に便利な物である。欲しい物があればとりあえず検索してみて、いとも簡単に探し出せてしまう(結果として、探し出せないままの物の方が多かったりもするが)。これで、かつて欲しかったエレキギターを探し出し、2本買った。そして、電子ブロックも。検索エンジンで「電子ブロック」と入力して、いとも簡単に入手出来た。調べによると電子ブロックは昭和63年で販売を終了し、そのときの最高グレードは「EX-181」(同17,400円)であった。インターネットで私が見つけた、「OVNI」という名のそのショップでは残り僅かということだが、新品のEX-150(26,800円:OVNIでの売価、税別)とEX-120(23,000円:同)が入手可能である。そして私の手元には現在OVNIで買ったEX-150がある。ちょっと高かったけど、子供の頃の金銭感覚に比べれば結構安い買い物だったような気がする。かと言って今頃熱中して遊んでいるわけではなく、私の電子ブロックは新たな主人(長男:小1)の成長を待っている。

(秀)

OVNIのアドレス:
http://www.kamome.or.jp/miw/eletoy01.html
参考文献:「日曜研究家」VOL.9 日曜研究社(平成9年8月発行)

参考サイト: 「よっちゃん」のページ
     かなりの詳しさに脱帽!
電子ブロック機器製造株式会社のページ
     そもそもの製造元のようです。

from.midorin
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第177話 〜2000/1/11〜

■ちりとり

 私が中3のときに、学習指導要項の改定が行われ、その年から男子生徒も家庭科が、女子生徒も技術科が、僅かな時間数ではあるがカリキュラムに組み込まれた。私達はその時間に久しぶりの調理実習を体験した。メニューは「チキンライス」。しかし、先生が男子生徒ではご飯を炒めるのが難しいと判断したのか、時間が掛かり過ぎると判断したのか、鶏肉と野菜は炒めたが、それをご飯に混ぜこみ、ケチャップで色付けをした、まがいもののチキンライスの出来上りとなった。一方その時間、女子生徒達は電気の話を聞いていたらしい。要はオームの法則でタコ足配線はやめようという、計算をやるだけの授業だったらしい。久しぶりの調理実習に嬉々としている男子生徒とつまらない授業にふてくされた女子生徒達の顔が好対象であった。

 中学校の家庭科の教科書を当時見たことがあるが、そこには母親になるための保健体育の延長のような内容が書かれているのは刺激的で驚いた。これでは同年代の男子がガキに見えるわけである。浴衣やスモックの製作がその後の生活にどれくらい役に立つのかは疑問である(かなり母親の手を借りているそうだし)が、技術科に比べると家庭科は実用的である。はっきり言って技術科の内容は、その後ホワイトカラーのサラリーマンになる人にはほとんど役に立たない。まず最初に製図を習う。「等角投影法」なんて言葉を覚えながら図面を書く(引く)のだが、その後も職業で設計をやっている人間はどれぐらいだろうか?。本棚がうまく作れたところで、大工になる人間はどれぐらいだろうか?。百歩譲って、日曜大工マニアはどれぐらいだろう。工業高校に進学するような人には有益だろうが、所詮は中坊(中学生のこと)のレベルでしかない。

 究めつけは「ちりとり」。アルミ板を使った、ちりとりの製作である。各自に50センチ四方程度のアルミの金属板が配られ、書いて、切って、折って、2時間もあれば完成する。みんなが同じ物を作るため、意匠の差や出来上りの優劣などほとんどない。出来上がったちりとりは各自持って帰って良いのだが、それが面倒なのと、ほとんどの家庭が掃除機を使用する時代のため、そうそう、ちりとりの出番などない。結局その様なちりとりは学校に残されたまま、教室の掃除用具入れへと自然と集められていく。2年生の教室の掃除用具入れは毎年この時期を過ぎるとほうきの数を遥かに越えたちりとりであふれていた。

(秀)

from.なぎさん

第178話 〜2000/1/12〜

■金八先生の危機

 金八先生が辞職の危機である。去る1月6日のスペシャル放送の最後に金八先生が体罰教師となり、校長に辞表を提出した。事件の顛末は、ざっとこうである。3学期が始まり、生徒達が集まった教室にデイサービス(日帰り介護)センターの大西さん(彼は桜中学の元校長である)がこれから始まる10分間読書のために本をプレゼントしようと現れる。金八を困らせてやろうと企んでいた、兼末健次郎(141話「レフリー」参照)の一派が大西さんをからかい、挙げ句に塩沢好太が大西さんに「死ね」と吐き捨てる。怒った大西さんは好太に掴みかかり、「分かった、死んでやる。言って良いことと悪いことがあることを死んで教えてやる」と言った途端、好太が大西さんを突き飛ばし、大西さんは壁に頭を強打し気を失ってしまう。怖くなった好太は教室から逃げ去り、屋上のフェンスを乗り越え、そこから飛び降りようとするが、そこを金八や他の生徒に取り押さえられた。幸い大西さんも骨にひびが入ったものの、命には別状はなかった。

 金八は教室で待つ生徒の元に戻り、自分が3Bの担任代行になった前担任への暴行事件を取り上げる(124話「金八先生の苦悩」参照)。前担任の中野先生が病院送りになった暴行事件を金八は敢えて追求しなかった。それは「3B全員が犯人だったから」と金八が言う。ただ、金八は前の事件の首謀者が健次郎であったことも、その後の色々な事件の糸を引いていたのも健次郎であったことを金八は既に気づいており、わざと気づいていない振りをしていた。黒板に「約束」と書いて、金八は3Bの担任代行になったときに「今度、人の心を踏みにじるようなことが起きたら、私は許しません。そいつをぶっ飛ばします」と言っていたことを話す。そして今回の騒ぎ。大西さんの心を踏みにじったクラス全体の行為を許せず、「私を約束を守らない大人にしたいのか?」と生徒達に問い、生徒達の代表6名に平手打ちを与えてしまった。

 27年間の教師生活の中で3人を殴ったものの、殴ったことが良いことかどうかを疑問に思っていた金八は、今回生徒たちを殴った責任をとり、辞表を提出した。「学校教育法11条、体罰の禁止の項をやぶりました」と金八は校長に語る。周りの先生達は慰留するが、そこで放送は終わってしまった。番組の最後に流れた次週の予告では、マスコミやPTAから体罰教師と吊し上げられ、辞職を求める父兄が出てくる。さて、どんなやりとりになるのだろうか?。

 と、ここまであおっておいてなんだが、3月までの放送が決まっている限り、途中で金八先生が辞職するはずはない。そう思って見てしまうと、ドキドキ感がちょっと半減してしまうが、今回の金八っあんの説教には泣けたなあ。

(秀)


第179話 〜2000/1/13〜

■虚言癖

 風邪の季節である。通勤途中の電車の中でもマスクをしている人の姿が目につく。私の目の前で座席に座っている髪の長い女性もマスクをしている。季節外れの怪談話で恐縮だが、「口裂け女」のことを思い出した。

 口裂け女のブームは1979年のことで、もう20年以上も前のことである。当時私は中学生であったが、誰からともなく、その話が伝わって来た。この話は各地方でのバリエーションがあるらしい。長い髪に大きなマスク、見掛けは美人で、白いコートを着ている(噂話は春先だったけど)。「私、きれい?」と問いかけ、「きれい」と答えると、マスクを外し、「これでもか?」と、鎌を持って100メートル6秒台の俊足で追いかけて来る、というのが私の地方でのスタイルだった。地方によっては「ブス」と答えると、追いかけて来るというところもあるようだ。べっこう飴やポマードのルールは残念ながら、リアルタイムには聞いた記憶がない。

 話はますます大きくなる。地元でも駅前に口裂け女が現れて、被害者が出た、という噂が広まり、地方紙が、警察にこの噂の真偽を確認する人が出たことや、この噂がデマであることを報じるまでの騒ぎとなった。駄菓子屋では「口裂け女の唇」が売られ、興味本意で買ってしまった。ゴムで出来ていて、両脇の輪ゴムを耳に掛けて使う。30円。

 噂は噂を呼び、大きくなり、変化していく。最初は誰かの創作であり、伝わっていくうちに、想像でその創造にアレンジを付加していく人がいるはずである。この手の人は意識的にそれを行っているうちは良いが、次第にその意識が麻痺して、フィクションとの境が曖昧になり、やがて虚言癖へと発展する(かもしれない)。

 座席に座る、マスクをした長い髪の女性の前で、私はつり革に掴まっていた。次の駅が間近であることがアナウンスされると、彼女は顔を上げ、その瞬間私と目が合い、彼女がかすかに微笑んだ。「きれいな人だなあ」。彼女は降りるらしく、立ち上がると、私の耳元で「私、きれい?」とささやいた。通り過ぎる彼女の横で、一瞬身が凍りつき、電車は次の駅のホームに滑り込んで行った。なあんだ。自分が一番のうそつきじゃないか。

(秀)

※---「べっこう飴」:口裂け女の好物で、これをあげるとおとなしくなる。
    「ポマード」:口裂け女の苦手なもので、逃げていく。
           「ポマード」と叫ぶだけでも効果あり。

参考Web:日本テレビ 「特命リサーチ 200X年」より
http://www.ntv.co.jp/FERC/research/19970907/f0207.html

from.久仁彦さん

第180話 〜2000/1/14〜

■天狗なわけじゃないけれど

 「俺の友達に凄いやつがいるんだ」と、さも得意そうにその友達の武勇伝を語り出す人がいるが、凄いのはその友達であって、語っている君は別に凄くも何ともない。ホームページやメルマガの中に他人のコンテンツに依存したものが多く見受けられる。「他人のホームページを紹介するホームページ&メルマガ」って、確かに凄いホームページが紹介されているかもしれないが、紹介している方はさっきの語るだけの友達の例のような気がする。

 「秀コラム」のメルマガ読者はこれ以外にも幾つかのメルマガを購読していることだろう。私もそうである。しかし、日々配達されて来るメルマガ全部に目を通すのは結構大変なことである。「秀コラム」は一気に読める文量で余計な要素は全て排除している。URLを紹介するだけのメルマガはオリジナリティが感じられないし、旬を過ぎれば終わりであるが、「秀コラム」はいずれ自費出版でも本になる予定である。

 「秀コラム」は「ひでこらむ」と読む。私の苗字から来ている。もし私が「山田」であったならば、「山コラム」という、アウトドアなコラムを書かなければならなかったかもしれない(そんなわけはない)。しかし、どうもこのタイトルには華がない。そして、中身がよく分からない。他のホームページやメルマガの紹介を見ると、他には色々と趣向を凝らした名前が付いている。「ナースのお仕事」(このメルマガは「まぐまぐ」に実在)、これだけで何だか読んでみたくなる。この他にも「人妻(同じことでも「主婦」ではちょっとパワー不足)」、「出会い」、「得する(儲かる)」というワードは、それだけで人々の関心が集まりそうだ。

 私もどうにか読者を増やそうと、検索エンジンへWeb紹介の登録を試みるが、「秀コラム」というワードで検索する人など存在しないだろう。「コラム」で検索すると膨大な数がヒットして、きっと埋もれてしまうに違いない。こうなると、検索エンジンの効果は甚だ疑問である。試しに幾つかのエンジンで「秀コラム」と入力して、検索してみたら、「秀コラム」ではなく、コラム「秀」というのが引っ掛かった。類似品にはご注意願いたい。(あまり、面白くなかったし)

(秀)


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