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第191話 〜2000/1/31〜

■月曜日の憂鬱

 「サザエさん症候群」なる言葉があった。楽しく夕飯を食べ終えて、サザエさんを見終った頃から、「明日から会社(学校)か」と思って、ちょっと憂鬱になってしまうことである。サザエさんには何の原因もなく、全く迷惑な話でしかない。今日はこの理由を考えてみよう。

 サザエさん症候群の理由は、休日の楽しさと月曜日からの日常生活の落差にあると思われる。では、月曜日の憂鬱の理由は何だろうか?。これは人体のメカニズムに大きく影響されている。地球は24時間サイクルで自転しているが、人間の生活リズムは実は25時間サイクルである。これがそもそもの原因である。朝起きるのが毎日辛い人、普通でもこうである人にとって月曜日が輪を掛けて起きづらいのはこんなメカニズムによる。まず、金曜日の夜に、いつもより1時間遅く寝る(眠くなる)。土曜日の夜は更に1時間遅く就寝する。そのままいくと日曜日の夜には自然のサイクルとしては3時間遅く就寝することになる。かと言って、月曜日の朝のことを思うと平日の夜と同様の時刻に床に着くことになるだろう。

 何故か日曜日の夜になかなか寝付けないのはこの様な理由によるものであった。しかも、寝付けないときに思うことは不思議とあまり楽しいことはない。寝付けないことの不安がますます月曜日の朝への不安をかき立ててしまう。そんな朝の目覚めが月曜日の憂鬱と言われるものである。

 私の場合、高校の時に月曜日は毎週朝テストが行われていたため、確かに日曜日の夜は憂鬱であった。そして、最近は月曜日からの早起きを思ったり、月曜日のコラムが書きあがってない場合がそうである。「今回はこの憂鬱を逆手にとって、ネタにしてしまおう。助かった」。月曜日からこんなディープな話題で申し訳ないが、理由が分かったからには、みなさんも来週からはこの憂鬱から解放されるかもしれない。

(秀)


第192話 〜2000/2/1〜

■借金ビデオ

 書斎で使用しているビデオデッキが壊れて、先週は修理に出していた。週末に修理が上がって今では元通りなのだが、この間はかなり不便であった。修理料金は1万1千円程度と、新しく買い替えるよりは安いのだろうが、修理品を受け取りその足でビデオ売り場を見て、「特価 15,800円 10台限り!」なんて赤札を見てしまうと、やはり心が動いてしまう。けど、「ゴミを出さずに済んだ」と、妙な納得をして、家に戻った。

 戻ってきたビデオデッキで週末はたまったビデオを見通しだった。自分の部屋のビデオはなくとも、茶の間のビデオは相変わらずタイマー録画でフル稼動。見なければならないビデオは生産され続け、借金はますます増えていた。中には正月番組や年末のスペシャル番組のラベルが付いたものも含め、30本あまりが床に転がって、その順番を待っている。映画など見始めると2時間近く見続けなければならないので、自然とラベルシールにそう記されたビデオは別の山として積み重ね直される。食べ物の様な賞味期限がないから良いようなものの、録り貯めても、結局見ることなくそのテープに別の番組を重ね録りするような人は、きっと食材を腐らせてしまって、捨てていたりはしないだろうか?。

 カテゴリーで言えば、ドラマが結構厄介である。たまにのんびりと茶の間でくつろいでいたりすると、そのドラマが始まったりする。始まってしばらくして、自分が知っている話と辻褄が合わないことに気が付いた。「この前の回、まだ見てないよ」。テレビの中の役者はそんなことにはお構いなしに、淡々と演じている。「ねえ、こいつは何?」。家人に尋ねて納得すれば良いが、そういかないケースが多々ある。特に始まってからの2、3回は。このまま見続けるべきか、今の放送分をビデオに録って、先に前の回のビデオを見るか。しかし、こんな時に限って、前回放送分のテープは見つからないようになっている。仕様がないので、放送をそのまま見続けてしまったが、今度前回放送分のテープが見つかった時はどうしようか、新たな悩みが現れる。ついでを言うと、ビデオで前回分の放送を見た後に、さらにその前の回のテープが見つかったりする。これもまたドラマなのだろう。

(秀)


第193話 〜2000/2/2〜

■水商売のウソ

 大学のときに「居酒屋の『飲み放題無料チケット』があるけど行くか?」と友人が尋ねてきたので、仲間数人とその居酒屋に出かけることになった。なにぶん臆病(貧乏学生)なので、飲み始める前にそのチケットを店員に見せて、「これ使えますか?」と確認してからのスタートである。オーダーできるのは焼酎にウイスキーだったと思う。焼酎をビンごと出してもらい、水割りにして飲むことにした。つまみ代だけで済むという気持ちで盛り上がったが、問題は会計の時にやってきた。手元に来た伝票には「アイス」と書かれていた。「誰かアイス食ったか?」。アイスをアイスクリームと決め付けているところがガキである。店員に「誰もアイスクリームなんか頼んでいませんよ」と尋ねると、鼻で笑うかのように、「水割りの氷のことです」と言われた。確かに無料の飲み放題ではあるが、氷と水は別という話である。なるほど、ビールが飲み放題の対象にないはずだ。やられた。

 最近、テレビのCMでインド人がカレーを食べ放題だと思って、たらふく食べた後に伝票を受け取り、「ライスは別料金です」と言われるやつがあるが、あれを見てこの飲み放題チケットのことを思い出した。カレー食べ放題の方は、私だったら仕返しで、また行ってカレーばかり食べて出てこよう、と思った。

 飲み屋はやはり怪しいというか、せこい世界である。ちょっと気の利いた風のスナックなどで水割りを飲むと、お姉さんがせっせと水割りを作ってくれるが、あれはボトルを一刻も早く空にしようという店側の策略である。もっとひどい策略として、水がミネラルウォーターのビンに入って出て来るところもあるが、始めっから栓が開いているところは「水道の水だろう」というのがミエミエである。潔くないと言うか、姑息と言うか。これが水商売と言われる由縁と言われてしまえば身も蓋もないが。

(秀)


第194話 〜2000/2/3〜

■泣いた赤鬼

 節分である。思い出すのは豆まきに使う鬼の面である。幼稚園では必ずと言っていいほど、節分のイベントが催される。子供達は自作の鬼の面でそのイベントに臨むのであるが、これには幾つかのスタイルがある。まず基本は鬼の目の部分に穴を開け、輪ゴムで耳に引っ掛ける、スタンダードスタイプ。続いて、頭の額の部分にひょこっと載せる形で帯で止めるタイプ。製作者のアイデアが問われる、紙袋ズッポリ(かぶり)タイプ。これには毛糸で鬼の髪の毛を作ることが欠かせない。そして、ちょっと特殊かもしれないが、鬼が大きく開けた口の部分をくり抜き、そこから顔を出すスタイルを見たことがある。子供達は色を塗って切り抜くだけであるが、これでは鬼に丸呑みされた子供が口の中から助けを求めているようだ。それなのに我が長男も含め、みんなが笑顔で集合写真におさまっていたりする。

 さて、自分の時は小2ぐらいの時だったと思うが、国語の単元で「泣いた赤鬼を読んで」というのを学んだ。赤鬼や青鬼の気持ちを話し合う学習だったと思う。子供に聞くと、道徳の時間でこの話は学んだようだ。忘れてしまっている人も含めて、ざっとこんな話である。心優しい、その赤鬼は人間と仲良くなりたくて仕様がないが、人間達は彼を恐れて彼の家を訪ねて来るようなことはしない。家の前にはこんな貼り紙を貼り出している。

「心の優しい赤鬼の家です。お茶とお菓子を用意しています。どうぞ遊びに来て下さい。 赤鬼」。

このことを青鬼に相談すると、青鬼は一計を案じ、青鬼が人里で暴れる。そこに万事打合せ通りに赤鬼が現れ、青鬼を退治し、村人達は赤鬼に感謝し、仲良くなるというものである。連日赤鬼の家に村人が訪れるようになった。

 さらに話は感動の後日談へと続く。しばらくたって、赤鬼はあの事件以来、音信がとだえた青鬼のことが気になり、彼の家を訪ねてみた。そこには青鬼の姿はなく、家の入口に貼り紙がしてあった。

「赤鬼へ 僕と君が仲良くしていると、君が人間と仲良く出来ないので、僕はこの村を離れます。 青鬼」。

それを見て赤鬼は泣いたのである。なんと良い話だろう。

 「心の優しいコラムニストのホームページ(メルマガ)です。懐かしさと面白さをミックスしたコラムを用意しています。どうぞ読んで下さい (秀)」

(秀)

from.美恵子さん

第195話 〜2000/2/4〜

■HIDEの旅行記

 HIDEは今、サウジアラビアの砂漠の真ん中にいるらしい。そして、彼は旅立つに際し、私宛に次のようなE-Mailを送って来た。

 私HIDEは最近疲れ気味です。                    
 自らの「存在の小ささ」を実感したくて、砂漠旅行にでることにします。
 どんな旅になるのか、楽しみです。                 
 よろしくお付き合いください(_o_)                  
 次のお便りは経由地のリアドからの予定です。            
 しばしのお別れです。                       
 では出発します!!  

 忙しさに埋もれて身動きが取れない時になると、「分身が欲しい」と願ったりする。私の分身はとりあえず、毎日学校に通って、給食を食って帰って来る生活を送っているらしい(息子のことね)。そんなんじゃなくて、もっと、そう、パーマンに出て来るコピーロボットなどはまさに理想である。

 朝はラジオを聞きながら通勤しているが、TokyoFMの番組の中で毎日おすすめのWebサイトを紹介するコーナーがあり、その日は「仮想で自分の分身が1週間で世界のあちこちを旅するサイト」を紹介していた。ソフトメーカー、テグレット社のサイトだ。この会社は文書の代筆ソフトなどを出している会社である。その分身を使った仮想の旅の仕組はこうである。ユーザがメールアドレスや誕生日、性別等を入力し、自分の分身に名前を付けるのである。私の分身の名は「HIDE」。サウジアラビアにいる冒頭のHIDEはまさしくこれである。アルファベットでしか命名出来ない。彼は転々と旅を続け、毎日のようにメールを送って来るし、Webで問い合わせれば世界地図で現在位置を知らせてくれる。面白いことにこのメールには返信もできるらしい。しばらくは旅先から届く、彼からの手紙を楽しみに待つことにしよう。誰でも簡単に無料でエントリーできる。

 もし本当に分身がいたとしたら、とりあえず自分はコラムの執筆に専念し(もちろん会社での仕事もちゃんとやるが)、メルマガの配信とWebの更新を任せてしまって、ついでにたまったビデオも分身に見てもらうことにしよう。そのうち会社にも行ってもらって、コラムも書いてもらおう。そして、自分は気ままに旅に出るとするか。そのときは既に自分が分身なのかもしれない。

(秀)

参考サイト:
http://travel.teglet.co.jp/
Miho Travel, (c) TEGLET Corporation

from.Kazumasa

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