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第256話 〜2000/5/8〜

■おすそわけ

 妻が腰を痛めて(252話参照)、約10日(執筆時点)。読書三昧と予定を立てていた、私の連休は主夫としての家事手伝いで消化されていった。先週来てくれていた義母は連休開始とともに帰ってしまった。冷蔵庫の中は義母が作って置いていった、煮物の鉢などであふれている。子供達は思ったよりも頼りになる。食器洗いと風呂掃除をそれぞれやってくれる。但し、タダではない。1回10円。

 さて、今日の夕食はどうしようか?。レトルトのカレーでも良いか。そんなときに電話が鳴った。隣のマンションに住む、妻の友人からだった。夕飯の支度が大変だろうと、カレーを余分に作ったので、取りに来て欲しいというものだった。ありがたいことだ。丁度いいあんばいに、レトルトカレーを戴くはずのご飯が炊きあがろうかという頃合いである。ところで、どうやって貰いに行こうか?。お礼の意味でちょっとその奥さんを笑わせてあげたい。せっかくなのでターバンでも巻いて行こうか?(そんなもん、どこにあるんだ)。皿にご飯をついで行って、その場でルーを掛けてもらうのはどうだろうか?。もちろん、スプーンも忘れずに。楽しくいろいろと企んではみたものの、結局、妻から鍋を渡され、おとなしく家を出ることになった。

(秀)


第257話 〜2000/5/9〜

■17才

 「もう、いい加減にしてくれ!」。あの残虐な事件自体に対してもそうだが、マスコミの報道ぶりも異様としか言いようがない。民放は揃って容疑者の育った環境や犯行に至った、背景や動機の追求に血眼になっている。それでも、相変わらず残虐な少年犯罪は後を絶たない。「社会が悪い」、そう一刀するのは簡単である。「いったい、彼らに何が起きているのでしょうか?」と、こんな言い回しは筑紫哲也氏あたりがいかにも使いそうなフレーズであるが、結局のところ、マスコミは社会に対し何の解決策も提示出来ていない。

 私が今回腹を立てているのは、単なる覗き見趣味でしかないものを、さも正義漢ぶってマスコミが事件を報道することである。今回起きた2つの残虐事件の犯人が同じ17才というだけで、マスコミはいろいろと共通点探しを行っている。「彼らが生まれた'83年は...」といった具合にその年の田中角栄の有罪判決まで取り上げるし、確かに少年は二人ともゲームが好きだったらしいが、それがファミコンと同じ年に誕生したこととは何の関係もない。いろいろと共通点を探りだすのは勝手だが、それを事件の背景や動機とするには飛躍があり過ぎるし、そんな共通点を持つ少年など数限りなく存在するはずである。かつての魔女狩りと同じようなことが行われることにもなりかねない。犯罪を犯す少年達は何よりも画一化に反発を抱いているはずで、そんな彼らの共通点を並べて画一化する事でどんな答を出そうというのか?。

 ゲストコメンテータが思い付きで話すことはもちろん、専門家と称して出て来る輩も有効な処方箋を提示するでもなく、そして、何も分からないまま、時間の経過と次の事件によって、事件の風化は繰り返されて行く。もちろん少年達の犯行は許されるものではないが。「17才」の共通点。それは南沙織と森高千里。こんな穏やかな時代が懐かしい。

(秀)


第258話 〜2000/5/10〜

■おでかけ

 今日は久しぶりに仕事で外出である。仕事で外に出る事は月に数えるほどしかない。このため、コピー機のメンテナンスに来た人に「今日は暑いですね」と挨拶されても実際にどれくらい暑いのかは分からない。デパートの店員が、お客様の傘を見て、「あっ、雨が降ってるんだ」と気付くという話を思い出した。今の季節、天気の良い日の外出はことの他うれしい。

 自社の営業マンに連れられ向かった先は「溜池山王」の駅タワービルにある某大手通信サービス会社であった。そこで法務担当者と会うのが今回の私の任務だ。現れた法務担当者は女性であったが、名刺にはしっかりと「法学博士」と記されていた。そのせいか、ダメなことには、にっこりと笑って、はっきりと「ノー」と言うつもりであったが、そうもいかず、相手のご機嫌を取るためにわざと相手が得意そうな話題の質問を返す。そして、講釈を頂いた後に「勉強になりました」という作戦も最近はうまく使えるようになって来た。今度は相手の持ち物や身に付けているものをさり気なく(ここが難しい)誉める技を習得したいと思っている。

 打ち合わせが済むと、「このビルからの眺めは良いですよ」ということで、リフレッシュルームに向かった。ここ、永田町近辺に高層ビルはほとんどない。国会議事堂や首相官邸と、堀をまたいでは皇居もあり、保安上の理由で高層建築物の建設が難しいところである。だからこのビルはこのあたりでは最も高い。東京タワーを望むと、(タワーの真ん中あたりにある)大展望台と同じくらいの高さのような気がする。もちろん、こちらはタダである。窓から国会議事堂を見下ろす向きの窓ガラスの下の方にはスモークフィルムが貼られている。そこには首相官邸があるということだった。国会議事堂は後ろから見る形になる。正面側の大通りの角には警視庁があり、ドラマ「ショカツ」の初回冒頭シーンで羽村管理官(松岡昌宏@TOKIO)が収賄容疑の代議士を逮捕したシーンはあのあたりか、と思ってみたりする。

 さあ、コラムのネタもできたし、そろそろ会社に帰るか。地下鉄の駅へと吸い込まれていった。しかし、たどり着いた先は会社ではなく本屋であった。

(秀)


第259話 〜2000/5/11〜

■誕生日の話

 みなさんは誕生日当日に歳を取ると思っているかもしれないが、法律(年齢計算に関する法律、民法143条)的には誕生日の前日の午前0時に歳を取ることになっている(外国はどうだか知らない)。同じ学年の中で最も早く生まれたことになるのは4月2日生まれである。同じ年の4月1日生まれだと1学年上になる。いわゆる早生まれが4月1日生まれまでであるのは、先程の説明通り、彼らは3月31日に歳を取り、その翌日の新学期に間に合うからだ。「学校教育法」の定めによると、小学校の入学は「満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから」となっている。ちょっと賢くなったかな?。

 さて、かく言う私はこの度齢を重ね、ゾロ目+1となった。四捨五入で30才と言えるのも最後である。同じ誕生日(年は違う)の芸能人と言えば、浜田雅功、泉屋しげる、南こうせつ、それに、水野きみこ(元アイドル歌手)らがそうである。

 東京タワーの展望台などで「あなたの生まれた日の新聞のコピー」を売っていたりするが、その日の新聞(朝刊)には昨日起きたことが書かれているため、本当は翌日の新聞の方が重要かもしれない。小学生の時に地元の図書館に行ったついでに、地元紙のバックナンバーで自分の誕生日のものを探したことがある。テレビ欄が特におもしろかったような気がするが、他のページも含めて、あいにく具体的な内容は全く覚えていない。しかし、ちょっとそこで騒いでいたからかもしれないが「この部屋は中学生以上しか入っちゃダメだ」と、無愛想な係員につまみ出されたことだけははっきり覚えている。けど、生まれた日やその翌日が新聞休刊日だった人はちょっと寂しいなあ。

(秀)

from.いそいそさん

第260話 〜2000/5/12〜

■マナーと正義はどこにある?

 JR東日本が携帯電話のマナー向上キャンペーンを開始してそろそろ1ヶ月になるかと思うが、効果の程は如何ばかりであろうか?。キャンペーン開始の背景には車内での携帯電話の使用を不快に思う利用者からの声があるはずだが、JRの今キャンペーンの言い分はどこか説得力に欠ける。「ペースメーカーに異常を来す恐れがありますので、電車内では携帯電話の電源をお切り下さい」というアナウンスが流れる。ところが、実際世の中にペースメーカーを使用する人がどのくらいの数いて、実際に携帯電話の電波がどれぐらい危険であるのかを知る人は少ない。被害者の報告も聞かないため、その影響度が想像できないのだ。もし、携帯電話の電波がその様な人々の生命に影響を与えるとするのであれば、そんなお願いモードのキャンペーンではなく、厚生省が率先して罰則規定を設けるまでもして対応に乗り出すはずである。

 ところがそんな動きはない。そうなると、「ペースメーカーに異常を来す」という説明の説得力はかなりトーンダウンしてしまう。また、事実関係がグレーなまま(、離れていれば本当はそれ程危険ではないにしろ)、電車内で携帯電話が鳴る度に、ペースメーカー利用者が(不必要に)ドキドキしている状態も放置できない。関係者は早急に携帯電話の安全性(または危険性)について調査を行い、その実態を明らかにすべきだ。今のような中途半端な状態は誰のためにも良くない。

 JRはペースメーカーなどのせいにせず、「他のお客様のご迷惑になります」と堂々とアナウンスすべきであろう。ここ暫くは少なくなったが、キャンペーン開始当初は携帯電話関連の車内広告が残っており、彼らがどこまで本気か疑ったりもした。

 それでも、キャンペーンの効果を評価すると、乗客のマナーは多少は向上しているようだ。電車内で不快な着メロ・着信音を聞く回数は減ったし、掛かって来た電話に長々と話をしている人は少なくなった。雰囲気というかプレッシャーがそうさせているのだろう。しかし、その雰囲気が善良な市民を勇気づけ、「おい君、電車内での携帯電話は迷惑だぞ」とやってしまうと、「うるせー!」、「なんだと」、「やるか?!」、とトラブルになるかもしれない。彼らのほとんどは確信犯である。だとすると、キャンペーンの効果など彼らには期待出来ない。自分に正義があるとしても正論通りにはいかない。これは喫煙をしている学生服の高校生を発見した場合と同様である。

 色々と考えてはみたが、なかなか良い改善提案は見つからない。もちろん私は電車内での携帯電話の使用には反対である。しかし、その一方でいちいち電源を切ることが非常に面倒なもの事実である。

(秀)

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from.いそいそさん

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